昨日、Kさんと一緒に来られたお母さんからキュウリとトマトを頂きました。
Kさんのお母さん「娘が苦しい、辛いと言わなくなって、食事の支度も手伝ってくれるようになって助かっています」と嬉しそうに話してくれました。
4月の中旬に当院に来られた50代女性のKさん(休職中)、昨年の夏から諸々の体調不良で実家にお世話になっており、その頃はまだ元気があったそうですが、だんだんと出来るものが出来なくなり体調を悪化しての来院でした。治療をするうえで一番苦労したのは食事の問題でした。Kさんは痩せていくのに恐怖を感じて(この1年間で10㌔は痩せたそうです)、食べれないのに無理をして3食食べていましたので、1食抜いた方が体は楽になりますよと口を酸っぱくして言いましたが、行動には移してくれませんでした。
来院されて2か月が過ぎた6月の中旬でした。Kさん「もう限界です。寝ているだけで何もできないので、両親からは整体を受けても何も変わらないし、入院した方がいいんじゃないのと言われて、私も入院を考えています」と言います。自分「入院するのも家で寝ているのも同じですよ。それだったら家の方が楽でしょう。Kさん、今がどん底なんですよ。これ以上悪くなる事はないので安心して下さい。これから良くなりますよ。1食抜いてくれたらいい方向に行ってくれると思いますよ」と言いました。
これでKさん、観念してくれたのか、1食抜いてくれるようになりました。それからは少しずつですが快方に向かってくれました。この1か月で何も出来なかったのが、家の庭で太陽の光を浴びて、少し散歩も出来るようになり、テレビを見て、新聞も読めるようになり、部屋の掃除も実家に来てから初めてやったそうです。そして、夕食の支度も出来るようになりました。治療室の中を歩く足音が力強くなってきました。