ソフトのボール(3号)を使って、膝、腰、体全体の自己調整に利用しています。患者さんには、初診の時か、2、3回目の来院の時に指導しています。当院に来られる方の足の状態を見ると、ほとんどの方が指の付け根の部分の足背部が凹んでいて足底部が凸している状態で指は浮き指の状態になっています。当院では立った状態で足底部の指の付け根の部分をボールの一番高い部分に乗せて、軽く体重を乗せて少し動かすようにして付け根の部分を足背部に押し上げるような感じで自己調整を指導しています。これによって足の指が動きやすくなり歩く時に指の腹を使って地面を押しつける感覚を覚えてもらっています。これがクッションの役目をしてくれてコンクリートの上を歩いた時の衝撃をやわらげてくれます。足の指は自分の体を守ってくれる大事なモノです。
この間の佐藤和市DCの和漢構造論の勉強会の中で、現代生活は日々決められた行動、労働パターン、精神状態を持ち、靴を履いてコンクリートの上を歩く、結局、疾患とは隣り合わせの状態にある、いつ疾患がぶり返してもおかしくない状態といえるというお話がありました。まさにその通りで歩く時の環境が良くないのに足の指を使っていないときていますから、病人が増えてきているのも当然の結果だと思っています。